サッカー応援ができる本場ブラジル料理店「Brasil Dining NossA」

ブラジル料理担当のマデリーナさん

こちらは八王子の三崎町にあるブラジル料理店「Brasil Dining NossA」ですが、ごく普通のブラジル料理店とは一味違う、サッカー色のとても強いお店です。

サッカー王国ブラジルの雰囲気をたっぷり味わえるレストランです。ここでブラジル料理を担当されている日系ブラジル人のマデリーナさんに、お話を伺いました。

マデリーナさん

マデリーナさんはとても日本語がお上手ですが、日本へ来てどのくらいたちますか?

44年いますからね。でも、漢字を読んだり書いたりすることは、そんなに得意じゃないですよ。ブラジルではほとんど日本語は知らなくて、日本へ来てから勉強しました。ボランティアの方たちから習ったり、新宿の日本語学校へ行ったこともありました。

日本へ来て、何か困ったことなどはありましたか。

はい、1番違和感を感じたのは、人との距離です。ブラジルでは、親戚づきあいなどがとても濃厚で、お互いに助け合ったり、集まってワイワイすることも多く、いつも人が周りにいるような環境でした。弟などは、500㎞離れたサンパウロに住んでいたのに、何かあると実家にやって来ました。500㎞ですよ、とても遠いのに、家族で集まることを面倒だと思ったりはしません。

私は12人きょうだいの中で育ちました。ブラジルにいる母は今、99歳ですが、家族たちに支えられています。私も、時間ができたら、母に会いにブラジルへ行きたいです。
それに比べると、日本人の人間関係はとてもドライな感じがします。近所づきあいなどもあまりないし、親戚もあまり集まらないですね、悪気はないのでしょうが無視するような文化なのかと最初は戸惑いました。まあ、今ではだいぶ慣れてきましたが、最初はとても戸惑いました。

お店について

— お店のお料理はマデリーナさんが担当されていますね。お店はいつからされているんですか。

2014年5月に開店したので、もうすぐ9年たちます。このお店の社長さんが大のサッカー好きで、サッカーの観戦をしながら楽しくブラジル料理を食べられるお店を作ろうということで、私は呼ばれました。ちょうどブラジルでワールドカップが行われた時だったので、お店での応援も、とても盛り上がりました。

社長は、八王子にお店と同じ名前のサッカーチームも作られました。サッカーの関係者や、選手など、いろいろな人がお店に来てくれて、とても楽しく応援できます。一晩中応援したりすることもあります。

それから、コロナ禍以前は、毎年八王子の夏祭りにも参加して、ブラジルの串焼きなどを売っていました。手羽先や、はつ肉などを売っていました。とてもよく売れましたよ。いろいろな人が応援してくれました。

— 本当に、お店は、サッカーの雰囲気がたっぷりで、オリジナルな雰囲気がありますね。

そうですね、来てくださったサッカー選手さんたちはテーブルにサインしてくれたりしました。

あとは、ユニフォームなども、たくさんいただきました。お店にある大画面のモニターで、いつも試合を見て楽しんでいます。

— お店は、コロナ禍の影響は受けたのですか。

そうですね、閉めたこともありました。政府が言われたことにほぼ従っていたのですが、お店の経営にも、影響ははありました。今では営業時間は通常に戻りましたが、お客さんたちも、あまり夜遅くまでは集まらなくなってしまいました。

お料理

— お店のブラジル料理はどんな料理ですか。

お肉が中心ですね。ブラジルの肉料理としてはシュラスコが有名です。大きなお肉の塊を、ゆっくり炭火で焼きあげます。このお店でも、お肉料理のメニューがとても多いです。

ピッカーニャとガーリックライス

1番人気のメニューは、ピッカーニャです。これは、牛のイチボ肉(お尻のお肉)なんですが、ブラジル料理の代表的なものです。

リングイッサ

あとは、リングイッサも人気があります。燻製していないソーセージです。日本でも人気のポンデケージョも、ブラジルのパンなんですよ。

ライスは、ガーリックライスが代表的な家庭料理です。このガーリックライスと豆料理であるアフォースフェジョアーダ・フェジョンを一緒に食べるのが、ブラジル家庭料理の定番なんです。

アフォースフェジョアーダ・フェジョン

お店のアフォースフェジョアーダ・フェジョンは2種類あって、黒いものはお肉も一緒に煮込んでいて、とてもスパイシーなソースをかけて食べたりします。白い方の煮込みは、豆だけなので、さっぱりした感じです。

変わったものとしては、マンジョッカフリッタというものもあります。キャッサバを揚げたものです。キャッサバの粉は、お肉にかけたり、豆の煮込みに入れたりして、食べることもできます。

パウミット(ヤシの芽)

あと、サラダに入っているヤシの芽も、さっぱりしていておいしいです。オリーブオイルをかけて食べることもできます。

— いろいろ、ありがとうございました。日本人として食べてみたところ、ピッカーニャとキャッサバ粉や、ピッカーニャと野菜マリネの組み合わせなどがとても美味しかったです。ガーリックライスは、あまり匂いも強くなく、とても優しい味でした。飲み物としては、カイピリーニャが有名ですね。サトウキビの蒸留酒のカクテルですが、ほんのり甘くて美味しかったです。こんなお料理やお酒をいただきながら、サッカー応援をしたら、本当に楽しいでしょうね。

店舗情報

店名
Brasil Dining NossA
住所
東京都八王子市三崎町6-8
最寄駅
八王子駅
駐車場
電話
042-621-6606
コロナ禍への対応
換気 3密回避
お店HP
http://nossa-brasil.com/
グルメサイト掲載

インタビュアー

小瀬 綾子
日本

ライターのAyakoです。多摩地域付近で育ったので、非常に地元に愛着あります。 普段は多摩地域の日本語学校で、外国人に日本語を教えています。 コロナ禍で大変な中、皆さんが日本で必死でがんばる姿には、いつも励まされています。 日本人に、美味しいものを食べさせたい!なんて思いでがんばるお店をたくさん紹介して、 美味しいものを食べながら、みんなで元気になれたらいいと思っています。