日本にいながらベトナムの風を。異国感漂うお店でいただく具沢山バインミー

はじめまして。フリーランスライターのSaveurAmiと申します。
現在海外と日本で2拠点生活をしながら「食」に関する記事をメインに執筆しています。

これまで海外は30ヶ国以上に訪れ、郷土料理などを食べ歩いてはその土地の食文化に触れてきました。食と異文化に関心があるため、日本にいても普段から様々なジャンルのお料理を食べに行きます。この経験を活かし、多くの方に世界各国のお料理の魅力やおいしさを伝えていければと思っています。

お店の紹介

今回ご紹介するのは吉祥寺駅から徒歩1分程の場所にある「バインミーバーバー 吉祥寺店」さん。下北沢に本店があるバインミー専門店の吉祥寺店です。

バインミー(Bánh Mì)はフランスパンに色々な具材を挟んだベトナムのサンドイッチです。フランス植民地時代にパンを食べることが広まったことが始まりと言われており、今ではベトナムの国民食と呼ばれるほどポピュラーな食べ物となっています。

具材は様々ですが、代表的なものは肉や野菜、レバーパテやベトナムハム、なます(酢漬けの大根やニンジン)、パクチーなどベトナムでポピュラーな食材なので、ベトナムと西洋の食文化が融合したメニューだと言われています。

そんなバインミーの専門店である同店。看板にもバインミーの可愛らしい絵が大きく描かれています。オープンスペースの屋台を思わせる外観はアジア感満載。

お支払いは券売機で行うシステムです。マシーンに記載されているのは日本語ですが、外のメニューには「English &中文菜単(中国語で表記されたメニュー)available」という記載もありました。ベトナム語はもちろん、英語や中国語での対応が可能だという点も外国人の方が気軽に立ち寄れるポイントだと感じました。

店内にはベトナムでよく見られる三角帽子、バインミーやベトナムに関する本が飾られています。日本にいることを忘れてしまう異国感満載の空間は、旅をしているようなわくわくした気持ちにさせてくれます。

席と厨房の仕切りがなく、調理している場面を見ることができるのも嬉しいところです。

メニューについて

専門店と言うだけあり、バインミーの数も豊富です。ハーフサイズが選べる点やバインミー用のパンが購入できるのも嬉しいところ。

メニューはバインミーが中心ですが、フォーやブンなどの麺料理、春巻きなどのサイドメニューの提供もあります。

ベトナム語のみのメニューも用意されています。ベトナム人のお客様にとっては自国の料理を食べられることはもちろん、故郷を思い出すことのできるこうした工夫は最も嬉しいサービスのように感じます。

料理の紹介

注文したのは「バインミーバーバー(Bánh Mì Bà Ba)」のハーフ(¥550)。

おすすめを伺ったところ、メニュー表のトップにある定番の「バインミーガー(Bánh Mì Gà)」、「バインミージョートゥー(Bánh Mì Giò Thủ)」、「バインミーティットパテ(Bánh Mì Thịt Pate)」の具材が全て入ったバインミーバーバーが一番人気のメニューとのことだったのでこちらを頼みました。

お店に伺う前に見たレビューで、女性の場合ハーフでも十分な量とのコメントがあったのでハーフサイズにしましたがこれが正解でした。ちなみに、パクチーは入れてもよいか、苦手なものはないかなど注文の際にあらかじめ聞いてくださいます。(私は問題ないので通常通り全て入れてオーダーしました。)

香草が苦手な方も多いので、こうした配慮は素晴らしいなと感じました。

ハーフでもしっかりしたサイズのバインミーは、持つとずっしりとした重みを感じます。パンはほかほかと温かく、はみ出さんばかりに具材がつめられたビジュアルも食欲をそそります。

中には豚肉チャーシューやチキンフレーク、たっぷりの野菜や香草、ソースなど色々なものが入りながらも、それぞれが主張しすぎることなく絶妙なバランスで混ざり合いとてもおいしいです。外側サクサク、中はふわふわのパンは食感もよく、具材との相性も抜群。一口ごとに違った食材とおいしさを楽しめ、思わず笑顔になってしまいます。

持った瞬間はずっしりとした重さにハーフでも大きいと感じましたが、味付けがあっさりとしていることと、なますや香草など爽やかなアクセントも加わりペロリと食べてしまいました。重たくなく、ヘルシーにいただけることもバインミーが人気であることの一つの理由であるように感じます。

お話を伺った方/ティエンさん

訪問の際に店長さんのティエンさんと少しお話をさせていただきました。

オーナーさんは日本人の方で本店の下北沢にいらっしゃることが多いとのこと。ティエンさんは店長として吉祥寺店に常駐しています。

日本にきてから6年目だというティエンさんは日本語もお上手できびきびとお仕事をされていました。訪問時も開店してすぐの時間帯にも関わらず、店内にはすでに数名のお客様がいらっしゃっていました。次々とオーダーが入る中、手慣れた様子でお客様の対応や調理をされていたティエンさん。

「ベトナム人の方や外国人のお客様もよくいらっしゃるのですか?」と質問すると、「はい、たくさんいらっしゃいます。近くに専門学校があるので、特にそこの生徒さんが多いです。」とおっしゃっていました。

お客様が絶えず訪れる中、嫌な顔一つせず丁寧に受け答えをしてくださったティエンさん。バインミーがおいしいことはもちろん、こうした店長さんのお人柄も人気店の理由だと思いました。吉祥寺に訪れた際は、ぜひバインミーバーバーで本格的なバインミーを味わってみてください。

店舗情報

店名
バインミーバーバー 吉祥寺店
住所
〒180-0003
東京都武蔵野市吉祥寺南町1丁目5−9
くまもとビル
最寄駅
吉祥寺駅
駐車場
なし
電話
0422-79-0730
コロナ禍への対応
お店HP
https://www.instagram.com/banhmibaba_kichijoji/

インタビュアー

SaveurAmi
日本

ライターとして「食」に関わる記事を執筆しています。これまで海外は約30ヶ国に訪れ、各地でその土地の食文化に触れてきました。食と異文化に関心があるので日本でも様々なジャンルのお料理を食べに行きます。この経験を活かし、多くの方に世界のお料理の魅力を伝えていければと思っています。