まるでおとぎの国!絵本の世界のようなお店で本格的なイギリスの郷土菓子を

お店の紹介

吉祥寺駅南口から徒歩1分の場所に今回ご紹介するGRANNYはあります。鮮やかなエメラルドグリーンとホワイトの目をひく外観は、歩いていても思わず足をとめてしまいます。

お店の前のボードには、本日のスコーンのメニューやお菓子にグラスフェッドバター(牧草のみを食べて育った牛のミルクで作ったバター)を使用していることが記載されています。日替わりのメニューがあることや体によいものを使っている点に、お客様を喜ばせたいという気持ちや商品へのこだわりを感じます。

“GRANNY”という店名は、おばあちゃんという意味だそう。

お菓子の焼けるよい香りに包まれた店内には、様々な形やアイシングのクッキー、焼き菓子が並べられています。内装も色鮮やかな食器や小物などで可愛くデコレーションされており、店内はまるで絵本の世界にいるよう。

スコーンはプレーン、アプリコット、かぼちゃ、りんごくるみ、アールグレイがショーケースに並んでいました。お値段は各300円。

看板には本日のメニューにチョコレートと記載がありましたが、私が行った時間帯には売り切れてしまったようでクランベリーにかわっていました。メニューはなくなったものから別の種類にかわるものもあるよう。訪問時も丁度アプリコットが売り切れ、かわりに焼き立てのバタースコッチが出てきたので、よい香りにつられて思わず購入してしまいました。

ショーケース下に記載があるように、スコーンにバターとあんこ(つぶあんか白あんのどちらか)を挟むこともできるようです。

お話を伺った方/店主の中川さん

昔からお菓子を作ることが大好きで、その趣味が高じて喫茶店にケーキを卸すようになったことが現在の仕事の始まりだったといいます。その後、自分のお店をオープン。当初は小さなガラスケースだけで販売を開始したそうですが、今では数十種類もの焼き菓子が並ぶ、地元でも評判のお店となりました。

グラスフェッドバターをはじめ、多くの人が安心して食べられるよう厳選した材料を使用している商品の数々。ケーキもオーダーできるそうで、デザインやイメージを伝えると要望に応えてもらえます。お誕生日や記念日に体に優しい素材のスイーツを味わえるのは嬉しいポイントです。

素材にこだわっているだけでなく、お菓子は味も本格的。スコーンについては、イギリスで食べたスコーンが忘れられず来店したお客様から「これぞ探し求めていた味」、「とても感動した」と言われたこともあると言います。こんなエピソードもあるほど本場のイギリス郷土菓子と定評のある商品。

多くの方が絶賛するお菓子をつくり続けてきた中川さんですが、これまで製菓学校に行ったご経験はなく、お菓子づくりは全て独学で学んだそう。独学でお菓子を製造し、営業を続けていくことは簡単なことではありません。

このように人気のお店をつくりあげた秘訣について質問すると、「継続すること。日々同じことをしっかりと続けていくこと。」と言った後、「そして、好きという気持ちを持つこと。私は何よりお菓子をつくることが大好きなの。」と笑顔で語ってくださった中川さん。

この言葉に、好きなことをきわめ、ひたむきに努力していくことの重要さを改めて感じるとともに、お菓子づくりを愛し、一生懸命続けてきた中川さんだからこそ、こんなにも素晴らしいお店がつくれたのだと思いました。

今回の訪問では中川さんのお人柄にも感銘を受けました。スコーンの写真を撮ろうとすると「せっかくなので撮影用にお皿にのせますね。」と可愛らしいお皿と台をわざわざ用意してくださり、並べてくださったのです。撮影用ということで撮る位置も考えてくださいました。優しいお心遣いにとても感動しましたし、こうした中川さんのお人柄が長年お店が愛される理由の一つだと感じました。

購入すると可愛らしい袋に入れてくださいます。お店も商品も持ち帰りの袋まで可愛く、ほっこりした気持ちで帰宅しました。

料理の紹介

購入したのはバタースコッチ、かぼちゃ、アールグレイの3種類のスコーンです。

スコーン3種類

バタースコッチはカリカリの焦がしキャラメルがスコーンの中に入っており、食感もよく、食べるごとにキャラメルとバターの香りと味わいが口の中に広がります。

かぼちゃはふんわりとしたかぼちゃの香りと優しい甘さが特徴です。野菜本来の味わいがしっかりとしている点によい素材を使っていることを感じます。

アールグレイは上質な茶葉の香りがたまりません。袋を開けた瞬間に香る心地の良い香りにまずうっとりとし、食べるとその香りと紅茶の大人な味わいにまた幸せな気持ちになります。

全てに共通し、さくっほろっとした絶妙な食感と、ほんのり香るバターの香りや優しい甘さがあり、どれも抜群の美味しさです。ファンが多いことも納得の絶品のスコーンでした。おいしくて可愛らしいお菓子は自分用にはもちろん、お土産にもぴったり。吉祥寺に訪れた際は、グラニーに訪れ、ぜひおいしいイギリスの郷土菓子を味わってみてください。

バタースコッチ
かぼちゃ
アールグレイ

店舗情報

店名
グラニー(GRANNY)
住所
東京都武蔵野市吉祥寺南町1-1-6
最寄駅
吉祥寺駅
駐車場
なし
電話
0422-79-0881
コロナ禍への対応
お店HP
https://www.instagram.com/granny_kichijoji/
グルメサイト掲載

インタビュアー

SaveurAmi
日本

ライターとして「食」に関わる記事を執筆しています。これまで海外は約30ヶ国に訪れ、各地でその土地の食文化に触れてきました。食と異文化に関心があるので日本でも様々なジャンルのお料理を食べに行きます。この経験を活かし、多くの方に世界のお料理の魅力を伝えていければと思っています。