アルプスの風を感じる!本場スイスのチーズフォンデュが食べられる「スイス食堂 Le Pre」

はじめまして!多摩地区に住んでいるライターの茂田と申します。日本文化を学んだりカウンターカルチャーについて研究しながら、海外に移住するべく準備を進めています。

東京は、世界の様々な国の料理が食べられる都市として有名です。なかなか気軽に海外まで行けない情勢のなか、最近は、東京にある外国料理屋さんに行ってみようという人が増えてきました。

食べ物を通して異国を感じる。これも新しい旅の一つなのかもしれません。また、日本に観光に来る外国人が少しずつ街中で見られるようになってきました。

彼らが自国の料理屋さんを探すお手伝いができればいいなという想いから、主に多摩地区にある、外国料理が食べられるお店を紹介していきます。

店の紹介

今回は武蔵野市にある、スイス料理のお店「スイス食堂 Le Pre」さんを紹介します。

Le Pre (ルプレ)はフランス語で「牧草地」という意味です。スイスはフランス語・ドイツ語・イタリア語・ロマンシュ語が公用語として使われています。

お店は三鷹駅北口から徒歩20分の場所にあります。バスでの行き方は、三鷹駅北口から関東バス[鷹13]に乗車して「武蔵野住宅」で下車、徒歩1分です。

お店はグリーンパーク商店街にあります。AKB48やスピッツのCDのジャケットにも登場する商店街です。

商店街を進むと、お店が見えてきました。赤色の庇と淡い黄色の壁が素敵です。

スイスに20年以上住んだ経験を持つご主人の高口章さんが、「本場のチーズフォンデュを日本に広めたい」という想いから、奥様の智美さんと2018年にひらいたお店です。

ヨーロッパ発祥のDIYの思想を大切にする「ハンディハウスプロジェクト」を採用し生まれたお店。大工さんと高口夫妻、商店街の皆さんが力を合わせて作った、こだわりの建築です。

店内に入ると、なにやら見慣れない棚が。ヨーロッパの家庭料理のお店には、ハンガー掛けの高さに帽子を置く棚があるんですって。

「日本の一般的なお店にはこういった棚が無いので、大工さんが困ってました。そこで僕が書いたデザインを大工さんに見せて、作っていただきました」と話すご主人、お料理だけでなく内装にも本物志向へのこだわりを感じます。

ハンガー掛けの高さに誂えた棚。帽子を載せると雰囲気が出ます。壁にはジョヴァンニ・セガンティーニの絵が飾られています。
店内の色んなところに牛の置物が飾られています。写真はスイスチーズの原料になる牛乳を出すブラウン・スイスという品種の牛です。

料理の紹介

さあ、お待ちかね!料理の紹介です。

スイス食堂 Le Preさんは、スイスの家庭料理を提供しているお店。素朴でありながらも安全で健康に良く、毎日食べても飽きない美味しさが特徴です。

スイスチーズを使った料理とスイス産のワインが一推し!そこで今回は、お店の看板メニューであるチーズフォンデュと白ワインをいただきました。

使用するチーズの割合が異なる3種類のチーズフォンデュがあります(メニュー左ページ)。グリュイエール(Gruyere)とエメンタール(Emmental)はスイスの2大チーズとして有名。

スイスフォンデュ Classic West

注文したのは、スイスフォンデュ Classic West。

スイスは西側と東側で文化が異なります。スイスフォンデュ Classic Westはグリュイエールチーズとエメンタールチーズを8対2の割合で使用します。

パンとブドウをチーズに浸けていただきます。ドイツ産のピクルスと、写真には入っていませんがサラダが付いています。

食べ方は、まず、バケットに入っているパンを食べる分だけ掴んでお皿に移します。バケットのパンを直接フォンデュフォークで刺すのはマナー違反ですよ!

次にフォークにパンをしっかり刺しましょう。パンの外側の皮の部分に刺すとチーズの中でかき混ぜても落ちません。

滴るチーズが食欲をそそります。フォークを回して伸びたチーズを巻き取ってからお皿に持っていきましょう。

そしてここが一番のポイント。パンにチーズを絡ませる時にチーズをよくかき混ぜましょう。

スイス食堂 Le Preさんのチーズフォンデュは、本場と同じようにチーズとワイン以外の余計な材料を使用しません。ですから混ぜないと固まりやすく、分離した油が鍋の壁面に浮いてきます。

最後に、香辛料をつけていただきます。レモン胡椒、黒胡椒、ナツメグからお好みのスパイスをちょっとだけつけて味わいます。

口いっぱいに広がるチーズの芳醇な香り!想像以上に濃厚です。後味はさっぱりしているためどんどん食べられます。

店内に明るく流れるスイス民謡のヨーデル。目を瞑るとヨーロッパのアルプスの高原が広がっていました。ヨールレイッヒ~♪

画像元:https://o-dan.net/ja/

食べている途中、フォークに刺したパンがチーズの中に落ちてしまいました。それを見たご主人、

「パンを落としたら歌を唄わなければいけません(笑)。スイスで家族や友達とチーズフォンデュを食べる時は、パンを落とした時の罰ゲームを決めるんです。落としてしまった人がパンを救うまで、他の人は待たないといけませんからね。」

私は一人で食べたので歌を唄いませんでしたが、3〜4人でチーズフォンデュを囲んだら楽しそうです。罰ゲームを決めたら盛り上がること間違いなし!

サクランボの蒸留酒、キルシュヴァッサー(Kirschwasser)を加えるのが本場の食べ方

さらに面白いことを教えていただきました。本場のチーズフォンデュはキルシュヴァッサーと呼ばれるサクランボの蒸留酒を加えて煮ます。

このお酒はアルコール度数が40%と高いため、スイス食堂 Le Preさんでは、追加注文があった場合にグラスで提供しています。

キルシュヴァッサーに少しだけ浸したパンをチーズに絡ませて食べたところ、コクと薫りがさらに増して、大人の味わいになりました。一度試すと忘れられない経験です。

パンと一緒に提供される葡萄も、皮ごとフォークに刺してチーズフォンデュにしてみましょう。

『え!?果物をチーズに浸けてたべるの?』そう思われるかもしれません。しかし意外とこれが合うんです。チーズの塩味と葡萄の酸味が口の中で溶け合ってさっぱりとした優しい味わいに。

外国の料理を食べに行く、これぞまさに醍醐味です。

お店に行ったら希少なスイスワインを試してみてください。右側が白ワインのメニュー。
スイス産の赤ワインも揃ってます。ワイン好きには堪りません!
お店に行ったらぜひ、スイスワインを試してみてください。スイスワインは生産量が少ないため、とても希少なワインなんです。

スイスワインはほとんどがスイス国内で消費されており、生産量の1.5%しか輸出されません。年間の輸出本数(750mlボトル換算)は222万本(2019年)で、イタリア産のワイン輸出量28.5億本の1%以下です。

しかも、輸出されたワインの半分がドイツとイタリアで消費されてしまうので、日本のワインショップではなかなかお目にかかれないのです。

スイス白ワイン:シャスラ(100%)Uvavins

試したのは白ワインでシャスラのUvavins。パイナップルを思わせる果実の香りが漂い、喉越しはすっきりしており、ほのかに蜂蜜のような後味が残る絶品でした。

本場のチーズフォンデュとスイスワインが味わえるスイス食堂 Le Preさんは、ヨーロッパ本場のチーズ料理を味わいたい方と、ワイン好きな方に自信を持っておすすめしたいお店です。

大切な友人やご家族と、足を運んでみてはいかがでしょうか。

お店自慢のチーズフォンデュはWebサイトでも販売しています。

https://leprefromage.thebase.in/

店舗情報

店名
スイス食堂 Le Pre
住所
〒180-0012
東京都武蔵野市緑町1-5-20
最寄駅
三鷹駅
駐車場
なし
電話
050-1069-0925
コロナ禍への対応
検温、消毒、換気、席数を減らしての営業
お店HP
https://lepre.owst.jp/
グルメサイト掲載

この記事の執筆者

茂田龍揮
日本

ライター歴2年の茂田龍揮(シゲタリュウキ)です。 お箏を演奏したりカウンターカルチャーについて学びながら、海外に移住する準備を進めています。 社会人になって生田流の箏を習い始めてから10年経ちました。将来は異国の街でお箏を弾くのが夢です。 カウンターカルチャーについては、下北沢にある対抗文化専門書店兼カフェの「気流舎」の運営メンバーをしています。お客さんと旅や音楽、本の話をしている時がなによりの癒しです。 多摩地区は地元なので、地元の魅力も発信していきます。古くは武蔵国と呼ばれた多摩地区には縄文時代から人間が暮らしていました。自然と人間の歴史が重層的に積み重なり共存しているところに多摩の魅力があると感じています。