カンボジアに包まれて
この記事にアクセスしてくれたみなさん、はじめまして!松下舞羽と申します。
私は大学生で、国際ボランティアサークルに所属しながら幅広いボランティア活動をしています。
また、大学のボランティアセンター学生スタッフとして学生目線でボランティアを広めたり、ボランティアイベントの企画や運営に携わったり、様々な活動をしています。
このグルメガイドガイド企画とお店は、大学のボランティアセンターでお世話になっている、ボランティアコーディネーターの方から教えていただきました。ぜひサークルでやってみよう!と思って投げかけたところ、この記事の作成に至りました。
記事を読んで、みなさんの心動かす思い出のきっかけになったら嬉しいです。
店の紹介
今回私たちが取材に行ったお店は、築約40年のカンボジア料理店「アンコール • トム」です。小田急線町田駅からお店まで徒歩約3分で、繁華街のビル内に位置しています。
お店の名前である「アンコール • トム」という言葉には、「愛」「慈悲」「平等」「寛大」という4つの意味があります。この4つは、13世紀に国の法律にも使われるほど、カンボジアで大事にされているそうです。
お店の外観に大きな看板はなく、お店は建物の3階にあるので、見つけづらいかもしれませんが、隠れ家を探す感覚と似てワクワクします。
遺跡感ある入り口から階段を上がり、カンボジアの国旗が貼られているドアを開けます。
内装はたくさんの置物やカンボジアの写真が飾ってあり、カンボジアの雰囲気が味わえます。
また、これらの置き物や写真は、ほとんどがお客さんたちからのプレゼントだそうです。お客さんは日本の方が多いですが、休日にはわざわざ遠方から足を運ぶカンボジアの方もいて、こうしたお客さんたちからのたくさんのプレゼントを置物として飾っているそうです。
お店がプレゼントで埋まるほどに人気店で愛されるのには、理由があります。それは店主のペン • セタリンさんの人柄です。
セタリンさんは、NPO法人「幼い難民を考える会」の理事をされていたり、カンボジアの大学で講義を行っていたり、世界の平和と平等のために、自らが主体となって活発的に活動をされています。
私たちがお店に訪れた日、セタリンさんは講演会帰りにも関わらずわざわざお店に来てくださり、懇切丁寧に取材に応じてくださいました。
また、同時刻に来店していたカンボジアの方にも気さくに話しかけており、みな、家族のように接してくれる優しい方でした。
この日、メンバーはゴミ拾い活動を終えたあとで、疲労感と共に来店しましたが、みな、セタリンさんの人柄に魅了され、すっかり笑顔になりました。
そんなセタリンさんのおすすめ料理は「全部!」だそうです笑、「アンコール • トム」に訪れた際は、カンボジアの内装に身を置きながら、全品制覇を目指しましょう!
料理の紹介
牛肉のサティ、ピクルス
お酒にも合いそうな串焼肉で、とても食べごたえのある一品です。
少し甘めの味付けで食べやすく、パクパクと口に運んでしまいます。大人数で分けて頼みやすいので、「とりあえずこれ!」という時におすすめです。
バイリン
カンボジアのチャーハンですが、日本で食べられているチャーハンの味ととても似ています。
しかし、お店手作りの“レモングラス“をかけると味が一変します。さっぱりとした辛さになり、一気にカンボジアを感じます。セタリンさん曰く、「レモングラスがなきゃエスニックじゃない!」
暑い季節にピッタリの一品、アンコール・トムに来たら、魔法のレモングラスを味わうべし✨
揚げ春巻き
一口サイズの可愛い春巻きです。
パリッっとした皮にお肉がギッシリと詰まっていて、一口サイズとは思えない満足感を味わうことができます!
その食べやすさとナンプラーベースのタレが相まって手が止まらなくなるおいしさです。
既述したレモングラスもそうですが、これらのタレはアンコール・トムならではの特徴です。市販で売っているものではなく、手間暇かけて手作りで提供するのがこのお店のこだわりでもあるそうです。
ビーフレモングラス炒め
こちらはお店自慢のレモングラスを使った一品。
甘めの味かと思いきや、時々唐辛子が効いて、ピリ辛!お肉にぴったりです。シャキシャキ感のある野菜も、甘めの味付けと絡んで絶妙においしいです!
バンチャエウ
カンボジアの伝統的なお好み焼きです。
柔らかな卵の生地に、シャキシャキのもやしやタマネギ、小エビなどの具材がたっぷり包まれていて、満足感のある一品です。
カンボジア特有の甘酸っぱいタレとの相性も抜群で、よく絡めて食べるのがおすすめです。
トムヤムクン
こちらはタイの伝統的な辛味と酸味のあるスープ料理ですが、カンボジアのトムヤムクンはまろやかで、とても食べやすいです。
トマトベースの酸味と香辛料の辛さがマッチして病みつきになります。
かぼちゃプリン
かぼちゃの甘さもさながら、プリンのミルク感ある甘さが程よいです。また、柔らかすぎず、固すぎないプリンの舌触りはとても滑らかです。食後のデザートにもってこい!な一品です。
日本でいう一般的なかぼちゃプリンは、かぼちゃが裏ごしされて生地に練りこまれていることが多いため、かぼちゃ本体は見えません。
しかし、アンコール・トムでは、かぼちゃ本体が味わえるカンボジアならではのかぼちゃプリンを味わうことができます。
今回滞在した時間は概ね1時間半ほど。いつの間にか、心も体も舌も、カンボジアの雰囲気に包容されていたように思います。
心はセタリンさんの人柄に。
体はカンボジア調の内装に。
舌はカンボジアテイストのお料理に。
今思えば、セタリンさんの人柄が、お店全体に投影されていたように思います。
みなさんも「アンコール・トム」に来店し、日本にいながら、カンボジアに包まれてみてはいかがでしょうか。きっとセタリンさんの創り出した空間が心地よく、虜になるはずです。