【国立から発信!】ニゴンボランカの心あたたまる本場スリランカ料理
JR国立駅南口から、徒歩13分ほどの距離にあるスリランカ料理店。
2019年7月にオープンした「ニゴンボランカ」は、スリランカ人シェフのロシャンさんと日本人オーナーの原田さんがお2人で経営されています。
実は日本人にとってはなじみやすい食文化であるスリランカ。そんな本場のスリランカカレーを楽しむことができます。
今日は、オーナーである原田さん、シェフのロシャンさんのお2人に話を伺いました。
スリランカニゴンボ出身のおもてなしシェフ
ーーシェフのロシャンさんはスリランカご出身。日本語で積極的に話しかけてくださるので、初対面でもお話がしやすく気さくな方です!まずは自己紹介をお願いします。
「はい。南アジアに位置するスリランカのニゴンボ出身です。
美しい海沿いに位置する漁業が盛んな都市で、私は6人兄弟の中、母の暖かい家庭料理で育ちました。
元々人おもてなしが好きで、スリランカではホテルの接客業を通してサービスについて学んでいました。
そんな時期に妻である原田良子さんと出会い、日本へ移住するご縁を得ました。
2007年に来日。東京のホテルや飲食店で日本のサービスマナーを磨きながら、スリランカ料理の教室を開催したり、ワゴン出店でイベントに参加したりと、少しずつスリランカ料理の魅力を多くの人に伝えていきました。
2019年には念願だったお店を国立にオープンすることができました。
以来、オーナーである妻と二人三脚でおもてなし料理に腕をふるっています!
現在も、お店を経営するかたわらイベントや料理教室を続けています。
料理を通して多くの方に喜んでいただけることが何より嬉しい毎日です。」
ーー異国の日本でゼロから飲食店を立ち上げてこられた中で、苦労したことはありますか?
「そうですね。日本はサービスマナーがしっかり整っています。
お客さまへのおもてなしの作法や心づかい。そういったところがスリランカとは大きく異なります。
来日当初は東京のホテルでサービスを学んでいましたが、わからない事も多く、また体力的に少々厳しく感じる部分もありました。
ただしっかりと日本のおもてなしを学べたので、今では多くのお客様に喜んでいただける事を嬉しく思います。」
見ているだけでも楽しいお店
ーー店頭ではスリランカの国の形をしたかわいい手作り看板がお出迎え。店内ではスリランカの雑貨や、スパイスセット、紅茶など見ているだけでもスリランカの雰囲気が楽しめますね。
「そうですね。スリランカカレーの料理教室も開いていますので、自宅でも本場の味を再現できるようにとスパイスセットを用意しています。
見慣れない香辛料を見ると、一見むずかしく感じるかもしれませんが実は作ってみると意外と簡単においしい本場のカレーが再現できるんですよ!」
ーーお店のこだわりや大切にしていることはありますか。
「お店を営む上で大切にしている事は、故郷の母(アンマ)の暖かい家庭の味。そしてスリランカのことを日本のみなさんに知っていただくこと。それがわたしたちのコンセプトです。
アンマはスリランカ語で母という意味ですが、故郷に住むアンマは料理がとても上手。
お店の料理のベースになっている調味料は、実際にアンマが作った調味料を送ってもらい本場の家庭料理を再現しています。」
スリランカ本場の家庭料理
ーーイワシカレーがとてもおいしかったのですが、このスリランカカレーの特徴はどんなところにありますか?
「カレーがサラサラしています。また日本のカレーと大きく違うところは、ジャガイモや人参、鶏肉など色々な具材を入れたものでなく1種類のメイン食材で作るところです。
人参なら人参カレー、ジャガイモならジャガイモだけ。チキンならチキンのみのカレーになります。
食べ方は、一つのお皿にご飯をまん中にして、必ず3~4種類の副菜とカレーをまわりに盛り付け、それを手で少しずつ混ぜながら食べるというところに特徴があります。
また、3食365日カレーを食べる文化なので、バラエティーはとても豊か。カレーに合わせるのはご飯だけでなく、蒸しパンや赤米など、組み合わせはものすごい数になるんですよ。」
ーーオーナーである奥様は手で食べることには慣れましたか?初体験のわたしはだんだんとコツが掴めてきそうです。
「わたしはスリランカと出会い、今では手で食べる方が食べやすくなりましたね。
実は、手食は健康上にも良い影響があると言われています。
指先が食べものと接触すると、指先の神経が働き胃を刺激します。食べ物を受け取りやすく消化しやすいようにと準備する働きがあると言われているんですよ。
一つひとつにはきちんとにも意味があることを学びました。」
ーー最後に今後のお2人の展望をおしえてください!本日は心温まるおもてなしをしてくださりありがとうございました。
「そう言って日本のみなさんに喜んで頂けるととても嬉しく思います!
これもご縁なのですが小学校からのご依頼で、スリランカ文化や歴史を子どもたちに教える活動もしています。
スリランカと日本は、国交70周年を迎える親日大国なのですが、なかなかそのあたりが日本ではなじみがありません。
スリランカをもっと身近に感じて頂けるよう、今後もさまざまな活動を通して楽しい空間をご提供し続けたいと思います。」